乳幼児は、母親の心を読みとることができる
日曜日、毎日テレビの「動物奇想天外」が意外に面白い。いつも自然界の動物達が自然に調和し、また過酷さに耐えて生き抜く姿に感動させられる。そんな動物達の環境を簡単に壊すのが人間であるのにいつも愕然とさせられる。
ある日、人間の子どもとチンパンジーの違いを見せつけられた面白い実験が二つあった。
《渡れない橋でも、お母さんの顔つきをみて渡る1歳の赤ちゃん》
一つ目、人間の1歳くらいの乳幼児は、大人の心を読みとる能力を持っていることを示す実験であった。実験の場の設定はある二つの高い床があり、それを透明なアクリルの板でブリッジにして渡れるようにしてある。透明であるけれども少し大きい3歳児ぐらいになると渡れるとわかるようなつくりである。
ハイハイができる赤ちゃんを一方の床の上に置く。一方お母さんは乳児からみて渡った橋の向こうの床にいる。お母さんのいる所へ行こうと赤ちゃんは、透明になっている橋のそばまで行く。でもブリッジは透明なので渡れないと思い、止まります。赤ちゃんはお母さんの顔を見る。お母さんが心配そうな顔をすると渡らない。大丈夫、渡れると笑顔を見せると渡れると判断するのです。それに比べてチンパンジーの子は自分で確かめて渡る。生まれて同じくらいの年齢の赤ちゃんはチンパンジーの方が賢いのです。これは自然界に住んでいるため、人間より早く自立して危険を察知しなければならないためこの時期としては人間の子よりも発達が早いそうです。納得しました。
《赤ちゃんの成長には、お母さんへの無条件の安心と信頼が必要》
この実験は、1歳ぐらいまでの人間の赤ちゃんでもお母さんの表情から心を読みとることができる、賢いという実験である。私はそこに赤ちゃんの無条件のお母さんへの信頼を見た思いがしました。このような高度な精神行動を発揮できる根底には、お母さんに絶対的な信頼をおかなければできません。赤ちゃんも知らない大人なら渡らないでしょう。つまり人間の赤ちゃんは生まれながらに社会性を持った存在であるし、無条件に信頼できる・安心できるお母さんという場の占める割合が大きいということを証明しています。人間の乳幼児は、無条件に信頼・安心のもとで母親の顔色から、「いけないこと」「よいこと」を学ぶ高度なコミュニケーション能力を持っていることです。
これは3歳までは言葉が通じないのでたたいて体で教え込まなければわからないのでなく、かわりにお母さんの悲しそうな顔、怖い顔、そして言葉のトーンで「いけないこと」を、また優しい顔などで「いいこと」を伝えられるということです。無条件に安心・信頼のお母さんの腕のなかで、いたずらや失敗を重ねてゆっくりと自分の個を成長させていくのです。
それには、コロコロお母さんの態度が変わってしまうと赤ちゃんはとまどってしまう。また子どもを傷つけるような言葉づかいも赤ちゃんを傷つける。そのような態度は人間を信頼できない子どもに育つ危険もある。だからまわりの人達がゆったりとできるようにお母さんを支援することが大切と思います。また早期教育という子どもにとってよかれと思う親の学歴の押しつけが、自分の要求を抑えゆがめられ信頼・安心の心でなく、少年事件に発展することはありうるということです。
《乳幼児期の安心・信頼は人間観を左右する》
人間としての特性である対象は生母とは限らない。それに代わる絶対的に安心・信頼を託せる人が赤ちゃんにとって必要ということであると思います。
カウンセリングの学習のなかでこのような関係がうまくできなかった人が社会生活でコミュニケーションがとりにくい人格に育っていくことも学んだが、それが今回この実験で裏付けられたと思いました。
《赤ちゃんは2歳までは本物との区別がつかない》
もう一つ、実験があった。2歳ぐらいまで人間の赤ちゃんは、本物と実物の区別がつかないという実験です。
赤ちゃんでも座れない小さい椅子に自分が座れるかどうか、わからないで座ってしまう。写真の靴でも履かれると思ってしまうという実験でした。
この実験の後の解説が、「人間の2歳までの赤ちゃんにとって実体験が大切」と述べていました。赤ちゃんにとって小さい失敗が大切ということでしょうネ。もちろん同じぐらいの年令のチンパンジーの子どもはちゃんと区別がつきます。 K子
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