改憲のための国民投票法案と無関心
画像の絵本は、作家の井上ひさしさんが子ども達のためにつくった「憲法の絵本」です。いわさきちひろさんの絵で子ども向けにわかりやすく書かれています。講談社発行で952円です。一度読んでみてください。
今、憲法の第9条戦争の放棄を変えようという話が出ています。つまり日本を戦争ができる国にしようとしています。それに反対する9人の人達でつくる「9条の会」というのが全国に広がっています。井上さんはそのメンバーです。ノーベル賞作家の大江健三郎さんもそうです。
現在の私達の国の憲法は1947年5月3日に発布されました。60年前です。その憲法で私達国民は、国の主権者であることが明記されました。そして第99条で憲法を守らなければならないのは、政治家であることが明記されました。よく知られている第9条は戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認が明記されています。それまでの明治憲法で国民は主権者でなく、天皇の臣民でした。臣民とは、君主国の人民つまり天皇の赤子だったわけです。主権者と君主の赤子と待遇がずいぶん違います。
今、政府はこの憲法を変えるための「手続き法案」を考えています。今の憲法には改憲の手続きとして各議員の総議員の3分の2以上の賛成がなくてはならない。そして「国民の承認国民投票法案」で「過半数」の賛成を必要とすると既定されています。しかし日本の国民は憲法を変えたいと思っていません。国民投票法案で過半数をとれそうにありません。むしろ世論調査では戦争だけはいやという人が多いのです。私の母もそうでした。
そこで憲法を変えやすくする「手続き法案」を考えています。変えるハードルを低くする、つまり「最低投票率の既定がない」法案です。投票する人が国民の2割台の投票でもそのなかで「変えるのに賛成の人が多い」とみる法案です。その法案を今年の5月3日までに成立させようとしています。だから「よくわからなかったから、投票、何も書かなかったわ」「その投票、何?よくわからないから行かないわ」という人が多くても、知らない間に憲法が変わっていたということはあり得るわけです。また公務員や教育者は憲法のことを語れないというきまりをつけています。またテレビ、ラジオなどの有料広告が資金力のある財界や改憲に賛成の人々によって賛成宣伝が主流になる危険性もあるわけです。
憲法は私達の国の形を決める大事なことです。だから変えるのなら賛成の人も反対の人もたくさんの人に関心をもってもらうように、時間をとって考えるのが当然と思いませんか。それを過半数取れないからと急いで、最低投票率の既定のない法を作ってまでして変えようとするのは姑息だと思いませんか。私達の知らないところで私達の大事なことが決められることは、民主主義ではありません。どんな憲法を選ぶかは、国の主権者である私達ひとり一人が考える問題です。なぜなら今回の改憲は、私達や特に未来の若者を徴兵させる暮らしへと変えていく問題だからです。無関心でいたら私達は、また父母の時代と同じ過ちを孫達に与えることになるのです。 K子
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